ボルネオの生物多様性保全、自然環境保護の活動を通じて、人と動物が共に生きることのできる未来をつくる

パーム油ってなに?

アブラヤシから採れるパーム油

palm2パーム油は「アブラヤシ」という植物から採れる油です。アブラヤシはヤシ科アブラヤシ属に分類されるヤシの仲間ですが、「ヤシの木」と聞いてみなさんがイメージするのはおそらくココヤシでしょう。アブラヤシとココヤシは種類が違います。

アブラヤシは原産は西アフリカ(ギニアアブラヤシ)と中南米(アメリカアブラヤシ)で、15世紀から食用として使われていました。現在、パーム油の原料は主にギニアアブラヤシです。

成長すると25mもの高さに育ちます。ウズラの卵くらいの大きさの実ががたくさん集まって40kgほどの大きな「果房」が木になります。果実の中心部の種子(核)からはパーム核油が、外側の果肉からはパーム油が採れます。

生産量世界1位の植物油

palm1パーム油は年間生産量が約5000万トン(2011年)で、世界で最も多く生産されている植物油です。1960年代から急激に生産量が増加し、2005年(3380万トン)に大豆油を抜き生産量第1位となりました。

世界人口の増加につれて植物油の需要も急激に伸びていて、2012年の生産量は5017万トンに達しました。

アブラヤシは1ヘクタールあたり最大4トンも生産することができます。菜種の0.59トン/ヘクタール、大豆の0.36トン/ヘクタールと比べると、その生産量は圧倒的。年間を通して10~12回も収穫できることが強みです。

生産量が多いので価格も安く、インドや中国など人口の多い新興国での需要が増加しています。

パーム油の2大生産国はインドネシアとマレーシア

palm3アブラヤシの栽培適地は赤道をはさんで緯度10〜15度の高温多湿の熱帯地域です。2011年の生産量はインドネシアが2540万トン、マレーシアが1830万トンでした。この2国で世界全体の約90%を生産しています。

パーム油は食用、調理用油、洗剤、塗料、ろうそく、インク、化粧品、バイオディーゼル燃料となじみ深い製品に使われます。食品では、即席めん、マーガリン、パン、ポテトチップス、ファストフードの揚げ油、チョコレート菓子、スナック菓子、揚げ物の冷凍食品など、毎日のように食べるものに入っています。

パーム油に含まれるパルチミン酸は酸化しにくく、加工食品に向いています。他のほとんどの植物油と異なり、常温では液体と固体の中間に位置するという特徴を持つほか含まれる脂肪酸のほぼ半分はパルミチン酸、不飽和脂肪酸はほとんどがオレイン酸です。

融点の差を利用して脂肪酸を分別し、飽和脂肪酸を減らせば液体(パーム・オレイン)に、不飽和脂肪酸を減らせば個体(パーム・ステアリン)になります。

個体のパーム油は温度があがると滑らかになる性質を持ち、チョコレートやマーガリンに多く用いられます。液体のパーム油は酸化しにくい特徴を活かし、賞味期限の長い加工食品、例えば即席めんやスナック菓子、揚げ物の冷凍食品などに用いられます。

輸入国(2011年)は上位からインド、中国、EU、パキスタン、マレーシア、エジプト、バングラディシュ、アメリカ… 日本も15位以内に入っています。

日本人は年間1人4kgのパーム油を食べている

2012年の日本のパーム油輸入量のうち87%(約50万トン)は食用です。1人あたりの年間消費量は約4kgで、約10平方メートルのプランテーションから採れるパーム油を食べているのと同じことになります。日本人の生活は、実はすでにパーム油に支えられているのです。

パーム油から学ぶ環境問題と生物多様性を勉強しませんか?

BCTJから理事が出向いてセミナーやワークショップを行います。「パーム油について知りたい」「環境問題を勉強したい」「生物多様性についていろいろと知りたい」などなど、興味関心がございましたらお問い合わせフォームより件名を「環境教育について」としてご連絡ください。

参考図書

palm_pamphパーム油ってどんなもの?
A4判カラー 2010年 400円(税抜き)

パーム油について生産、消費、統計、問題などを豊富なビジュアルとともに紹介した環境教育テキスト。本当はとても身近なのに、その存在を身近に感じないパーム油について深く知ることができます。ご購入は資料がほしいのページからお申込みください。

palmoilwp2015sパーム油白書
A4判カラー 600円(税込)

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