2017年10月29日、神戸市の王子動物園にて黒鳥理事の講演会「動物科学資料館30周年特別展 第4回オランウータンへの恩返し」が開催されました。

台風22号が接近し開催も危ぶまれましたが、関西へ一番影響を及ぼす頃、暴風雨のなか70名近くの方が参加してくださいました。ちなみに王子動物園には関西唯一のオランウータン、ムムくんがいます。

黒鳥さんが今まで関わってこられたオランウータンたちのお話しをたっぷり聞かせていただきました。9月末に、多くの方に惜しまれながら亡くなった多摩動物公園のジプシーさんについては動画も交えながら(時間が足りなくてちょっとずつでしたが)、その温かい人柄(!?)を、時を共に過ごされた黒鳥さんならではの視点でお話しいただきました。また、そのジプシーさん系列の顔とモリーさんなど上野の系列の顔の違い、オランウータンの飼育の歴史なども聞かせていただきました。

ジプシーさんが初めて多摩動物園のスカイウォークを渡って飛び地に行ったとき、するすると木に登って降りてこなかったこと、幼い頃、母親と森にいた頃のことがよみがえってきたのかな、その森はまだあるのだろうか。

油を取るためのパームプランテーションによって彼らの森がどんどん減っている。このままの状態が続けば、20~30年後にはオランウータンはいなくなる。私たちにできることのヒントを教えていただきました。「安価な紙や木材を買わない」「保護活動団体に募金する」「現状を知ってもらう」彼らのためにできることをやりましょう。そんなお話しで締めくくられました。

 講演会が終わる頃には空からオレンジの光が差し、ジプシーさんの影を見たようでした。ムムくんに会いに行き、ムムくんの寿命が60年だとしてこれから約50年後、森は残っているだろうか、黒鳥さんとそんなお話しをしました。(文責 松本)