プロジェクト情報

生態調査プロジェクト途中報告

*本プロジェクトは三井物産環境基金の助成により実施されています。

生態調査プロジェクトは、ボルネオ島北東部のタビン野生動物保護区内(以下、タビン)に自動撮影カメラを仕掛け、いつ、どこで、どんな動物が撮影されたかを記録することであまり解明されていないタビンの生態系の一端を明らかにするものです。

BMC CAMERA

写真:ボルネオゾウ

と言ってもタビンは総面積1,225km²、実に東京23区2つ分もの広大な土地です。予算は限られていますから、仕掛けるカメラはわずか20台。人間を寄せ付けない原生林も広がっていて、調査範囲は十分に広いとは言えないかもしれません。

それでも得られるデータは貴重です。タビンにアクセスしやすいダガット村の村民がチームを作ってカメラを仕掛け、仕掛けたカメラからデータを回収します。

回収は2ヶ月に一度。野生動物の姿を十分に捉えらせそうな水場や泥場を選んでA,B,Cと3つの地点を決めて、カメラを仕掛けています。

BMC CAMERA

写真:マレーグマ

熱帯雨林に分け入って自動撮影カメラを仕掛け、一定の期間をあけてSDカードと電池を交換する。言葉にするとこれだけの作業ですが、想像以上の苦労が伴います。

現場は高温多湿の熱帯雨林。特に原生林に近いような場所では生い茂る木々に日光は遮られ、森の中の湿度はさらに上昇します。雨季ともなればその高い湿度はカメラの天敵に。予防措置としてカメラの隙間はパテで埋めているのですが、それでも精密機器を守ることはできません。センサーや液晶部分が故障してしまうと、新品に交換するよりほかありません。プロジェクトがスタートしてからすでに8台のカメラが壊れてしまいました。

BMC CAMERA

写真:セイランのディスプレイ(羽を広げる行動)

また、天候の邪魔も入ります。雨が多ければ撮影ポイントへのアクセスは悪くなります。洪水の危険があれば川を遡ることもできななり、作業に支障をきたします。

また、このプロジェクトは現地の人々の自然環境保全の意識向上にも一役買っています。調査費を支払うことが現地村民の収入に繋がりますし、日常生活ではなんとも思わない動物たちを探すこと、調べることに価値があるということを知れば、「希少な動物がいる」という環境によって人間も生活ができるということへの理解が広がることは非常に有意義と考えています。

今度も調査は続きますので、また報告の機会を設けます。

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写真:左端にぼんやりと写っているのがオランウータン

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