ボルネオレポート

サイチョウ保全プロジェクト報告会@東京

2019年2月25日、東京での月例会を兼ねて、サイチョウ保全プロジェクトの報告会がプロジェクトリーダーの近藤万里さんと中西宣夫さんによって行われました。

サイチョウ保全プロジェクトは、2018年4月からサントリー愛鳥基金の1年間の助成をいただいて活動してきたものです。キナバタンガン川流域でサイチョウの研究・保全活動を続けているマレーシアの研究者Ravinder Kaurさんの人工巣づくりに協力しています。

サイチョウはアジア・アフリカ熱帯にいる最大の果実食鳥で数十種に分類されます。植物の実を食べ、遠くまで飛んではフンをする行為が種まきの役割を果たし「森の農夫」といわれています。また樹木のウロにメスがこもって産卵、子育てをし、その間はオスがエサをこまめに運びます。

大型の鳥なので森林伐採で巨木が切られてしまうと子育ての場が失われてしまいます。ボルネオには8種のサイチョウが生息しており、熱帯雨林が減ってその未来が心配されています。とくにオナガサイチョウと呼ばれる種は象牙質のカスク(くちばしの上にある突起)が装飾物や薬として重用されるため密猟がさかんで、絶滅の危機に瀕しているのです。

プロジェクトでは木のうろの代わりになるような人工の巣を樹上に設置して、サイチョウに営巣してもらうことを試みました。当初は巣の材質やサイズ、巣の中の温度や湿度を一定に保つことなど課題がたくさんありましたが、最近は研究も進み、実際に人工巣に入るサイチョウも観察されるようになりました。

サイチョウプロジェクトでは、2018年4月~9月にかけてキナバタンガン川沿いに人口巣を設置しました。入り口を木のこぶのような形状にするなど、オナガサイチョウの巣に似せたつくりの人工巣です。人間が近づくと警戒するため、自動撮影カメラ設置して遠くからでも中の様子がわかるようになっています。近藤さんも中西さんも「この素に営巣してくれるかどうか今後も見守っていきたい」と話しました。会場からは活発な質問がありました。

定例会では、報告会を聞きにいらした、BCTJカレンダーでも同じ位の写真家の阿部雄介さんからサバ州の南部に広がるマリアウ・ベイスン保護区の自然についてのお話も聞かせていただきました。

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